英語の関係代名詞(that/which/who)とは?使い方カンタン解説!3つのステップを守るだけ!
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英語の関係代名詞(that/which/who)とは?使い方カンタン解説!3つのステップを守るだけ!
関係代名詞をきちんと理解できていますか?そもそも何のために使うのか、どうやって使うのか、「that」「which」「who」の使い分けはどうするのか?いろいろ疑問がありますよね。
関係副詞の解説はこちらから↓
関係代名詞とは?
関係代名詞とは何かと質問すると、よくこういう答えが返ってきます。
「thatとかwhichとかwhoでしょ?」
「文と文を繋げる表現でしょ?」
間違ってはないんですけど、この理解では実際に使えるようになるのは難しいです。そもそも何のために関係代名詞を使うのでしょう?
答えはこちら。
=
名詞を詳しく説明するための手段
関係代名詞は「名詞を詳しく説明するための手段」です。つまり形容詞の働きです。具体例で考えてみましょう。
例えば、友達と道を歩いているとしましょう。とある建物の前にたくさんの人がいます。その中に知り合いが一人いたとしたら、友達にどう伝えることができるでしょう?
「あそこに人がいるのわかる?」と言うだけでは、どの人の話をしているのかわかりません。
でも「あそこに白い帽子をかぶっている人がいるのわかる?」と言えば、複数いる人の中から一人の人間を特定することができます。(この状況では白い帽子をかぶっている人が一人だけだったとしましょう。)
「人」という言葉だけでは誰のことを言っているのかわかりません。「白い帽子をかぶっている人」というように「人」を詳しく説明すると特定ができます。
だから
名詞を詳しく説明する
という意識を持つ
これが関係代名詞を上手に使うコツです。
どうやって関係代名詞を使うの?
考え方がわかれば、今度は関係代名詞の使い方です。これ、実はとても簡単です。3つの手順を踏めば、簡単に関係代名詞の使い方をマスターできます!
では、まず日本語はどのようにこの表現を作っているのか考えてみましょう。
これはちゃんと「誰が」「どうした」という「主語」「動詞」が存在する文です。この文をいじってどんな女性なのかを説明するにはどうしたらいいんでしょう?日本語を母国語とするならば、苦労せずに作れると思います。
こんな具合です↓
今度は文ではなく、「女性」を詳しく説明している名詞のかたまりになりました。日本語の特徴は詳しく「説明したい名詞」ここでは「女性」という言葉を一番最後に持ってきています。
あとは元の文、「女性が白い帽子をかぶっています。」の「女性」以外の部分(白い帽子をかぶっている)を「女性」の前に全て順番通りに置いているだけです。
完成した形が「白い帽子をかぶっている女性」というわけです。
ちなみに日本語の場合は微妙に形を変えないといけません。
「白い帽子をかぶっています女性」とは言わず「白い帽子をかぶっている女性」というわけです。日本語の方がこの辺りは難しそうですが、英語はとても簡単です!
要領は全く同じ。日本語と英語で異なる点は以下の通りです。
- 日本語:説明したい言葉を一番後ろに持ってくる
- 英語:説明したい言葉は一番前に持ってくる
では、本題の英語での作り方を考えていきます。
関係代名詞を使うための3つのステップ
上記の日本語の例文と同じ文を使います。
女性が白い帽子をかぶっています。
これはちゃんと「主語」「動詞」のある文です。ここから3つのステップで「女性」を説明する名詞のかたまりを作ります。
関係代名詞の使い方:第1ステップ
説明したい名詞を
一番前に持ってくる
今は「女性」を説明したいので、「a woman」を先頭に持ってきます。
ちなみにこの説明したい名詞のことを
と言います。「先に行く」つまり一番最初に来る言葉だから「先行詞」といいます。
関係代名詞の使い方:第2ステップ
関係代名詞を先行詞
(説明したい名詞)
の後ろに入れる
どんな関係代名詞を使うかですが、基本の3種類の関係代名詞はこちらです。
which
that
that/which/whoの使い分けは?
that/which/whoの使い分けは簡単です。先行詞を見て判断します。こんな具合です。
↓
先行詞が「人」の場合
↓
先行詞が「人以外」の場合
動物をモノと判断しませんね?
でも「人以外」なら問題なくwhichを選べますね。
↓
基本的に万能
それと同じで関係代名詞のthatも指し示すという考え方です。
「a woman」は女性なので、whoかthatを選びましょう。ここまではこんな具合で作ります↓
a woman who
a woman that
関係代名詞の使い方:第3ステップ
元の文の先行詞以外の全ての言葉を
順番のまま関係代名詞の後ろに置く
ちょっとわかりにくいですか?一緒に考えていきましょう。元の文はこの1文でした↓
ここから「女性」を説明したいということで 「a woman」を切り取ります。そして一番先頭に置きましたね。
それから関係代名詞は who もしくは that を入れました。先行詞(説明したい言葉)が人なので、who か that でした。
今、元の文で残っている部分は is wearing a hat です。
これを「順番はそのまま」に「全て」を関係代名詞の後ろにおいてあげます。こんな具合です。
白い帽子をかぶっている女性
これで完成です。3つのステップを踏むだけで関係代名詞表現を作れました。
ここで注意事項です。この表現はただの名詞のかたまりです。文ではありません。もし文に仕上げたければ、こんなふうに使います。
Can you see the woman who is wearing a white hat?
あの白い帽子をかぶっている女性が見えますか?
The woman who is wearing a white hat is my sister.
あの白い帽子をかぶっている女性は私の妹です。
The woman who is wearing a white hat talked to me yesterday.
あの白い帽子をかぶっている女性が昨日、私に話しかけてきました。
I had lunch with the woman who is wearing a white hat.
あの白い帽子をかぶっている女性とお昼ごはんを食べました。
文脈上、白い帽子をかぶっている女性が一人に特定できるからです。
このため the に変更しています。
太字で示している所が関係代名詞を使った名詞のかたまりです。文の構造上、名詞が入るべき所に関係代名詞を使った名詞のかたまりが入っています。
関係代名詞(that/which/who)を使った例文で理解を深めよう!
解説だけでは定着はしません。実際のケースを見て、理解を深めましょう。
男性が車から出てきました。
関係代名詞を使った例:その1
- 男性を説明するケース
説明したい名詞を
一番前に持ってくる
関係代名詞を先行詞
(説明したい名詞)
の後ろに入れる
もしくは
the man that
元の文の先行詞以外の全ての言葉を
順番のまま関係代名詞の後ろに置く
もしくは
the man that got out of a car
関係代名詞を使った例:その2
次は同じ文を使い、今度は a carを説明するケースを考えます。
男性が車から出てきました。
- 車を説明するケース
説明したい名詞を
一番前に持ってくる
関係代名詞を先行詞
(説明したい名詞)
の後ろに入れる
もしくは
the car that
元の文の先行詞以外の全ての言葉を
順番のまま関係代名詞の後ろに置く
もしくは
the car that the man got out of
もしくは
the car the man got out of
最後の a car the man got out of という表現があります。ここには関係代名詞が入ってません。
実はこれ、省略されてるんです。
関係代名詞はもともと文であったところから1語だけ名詞を取り出します。
ということは主語を抜けば、関係代名詞の後ろは基本的に動詞が来ます。(例外は・・・あるんです)
主語以外の名詞を抜けば、主語は必ず関係代名詞のすぐ後ろに来ます。
難しいですか?具体例で考えると簡単です。
関係代名詞を省略できるケース・できないケース
男性が車から出てきました。
これは文です。
- 男性を説明するケース
- 車を説明するケース
どちらも○の部分がもともと先行詞が入っていた箇所です。仮にどちらも関係代名詞を省略したとしてみてください。なにが起こるでしょう?
- 男性を説明するケース
the man got out of a car
↓
文に戻っちゃいました!
- 車を説明するケース
a car the man got out of
↓
文になる可能性はなし!
(名詞・名詞と続いているため)
このように主語が抜けるケースでは関係代名詞は省略できません。なぜなら元の文に戻ってしまうからです。
でも主語以外が抜けるということは主語は残るわけです。つまり必ず名詞・名詞という並びになります。
文に戻る可能性はなくなります。そのため関係代名詞を省略しても、ちゃんと名詞を説明していることがわかるんですね。
なので、主語以外が抜けるときは関係代名詞は省略しても大丈夫です!
関係代名詞「whose」の使い方は?
関係代名詞には「whose」もあります。 who の所有格です。これを使った関係代名詞の使い方も知りたい方はこちらから。
関係代名詞「what」の使い方は?
関係代名詞の中には「what」という関係代名詞もあります。これはthat/which/whoとは違って、先行詞と関係代名詞が一緒になってるんです。
一般的な関係代名詞は「説明したい名詞(先行詞) + 関係代名詞(that/which/who)」という形になってます。
しかし 「what」 は 「先行詞(something) + which」 が1セットになった「先行詞と一体となっている関係代名詞」です。
これを使って「〜なこと」とか「〜なもの」という表現が作れます。ものすごく使える表現なので、ぜひマスターしてください。
詳しい解説はこちらから。
複合関係代名詞とは?
複合関係代名詞とは who/what/which に -ever がついた形です。複合関係代名詞は副詞節と名詞節を作ることができます。
また ever は「あらゆる選択肢」を表す言葉なので、「〜は誰でも」「〜は何でも」「〜はどちらでも」といったように全ての選択肢を選ぶような意味があります。
以下の例文で確認してください。
Whoeverが副詞節として機能
Whoever you are, you can’t tell me what to do.
あなたが誰であろうと、私に指図しないで。
Whoeverが名詞節として機能
I like whoever likes me.
私のことを好きな人は誰であっても好きです。
Whateverが副詞節として機能
Whatever you say to me, I won’t change my mind.
私に何を言おうが、考えは変えません。
Whateverが名詞節として機能
Take whatever you want.
なんでも欲しいものを持っていって。
Whicheverが副詞節として機能
Whichever you choose, I’ll respect your choice.
どっちを選ぼうが、あなたの選択を尊重します。
Whicheverが名詞節として機能
Give me whichever you like.
君の好きな方をどっちでもいいからちょうだい。
複合関係副詞とは?
複合関係副詞とは where/when/how に ever がついた形です。こちらは副詞の働きだけをします。
こちらも ever が入っています。複合関係代名詞同様、ever が入っていると全てを選択するような意味合いが含められます。
「どこに〜しようが」「いつ〜しようが」「どんなに〜しようが」といったようにあらゆる選択肢が選択されているような意味になります。
以下の例文で確認してください。
Wherever
Wherever you are, make sure you study hard.
どこにいようが、一生懸命勉強してね。
Whenever
Whenever I drop by, you are sleeping.
いつも立ち寄ったら、寝てるよね。
However
However hard I practice, I can’t improve my performance.
どんなに一生懸命練習しても、パフォーマンスが良くならない。
まとめ
=
名詞を詳しく説明するための手段
使い方
⑴
説明したい名詞を
一番前に持ってくる
⑵
関係代名詞(that/which/who)を
先行詞(説明したい言葉)
の後ろに入れる
⑶
元の文の先行詞以外の全ての言葉を
順番のまま関係代名詞の後ろに置く
関係代名詞の種類
that
↓
基本的に万能
which
↓
先行詞が「人以外」の場合
who
↓
先行詞が「人」の場合
これで関係代名詞の使い方の基本は終了です。関係代名詞は名詞を詳しく説明するための手段です。
ということは働きとしては形容詞なんです。
でもそもそも形容詞って何?となっている方。こちらをお読みください。
前置詞・接続詞・冠詞についての解説はこちら↓